海外のグループ会社や取引先にメールで何かを依頼するとき、どのように書くと伝わるでしょうか。
“Please do 〇〇 by next Friday.”
(来週の金曜日までに〇〇してください)
依頼を「伝えるだけ」なら、このような言い方もあるかもしれません。
しかし「〇〇して頂けませんでしょうか」と伝えることで、より相手に動いてもらいやすくなるでしょう。今回は「It’d be appreciated if you could ~して頂けると幸いです」という、ビジネスメールでは定型文となっている表現を紹介します。
“It’d be appreciated if you could ~”
この表現をマスターすることで…
- 相手に寄り添った表現を使いこなすことができる
- 人を動かすための効果的な表現であるため、相手からの返信が早くなったり、回答率が上がる可能性がある
- 一段上のメールマナー(ビジネスマナー)をもっていると思ってもらえる⇒安心してやり取りできるパートナーだと認識される
It’d be appreciated if ~(~して頂けると幸いです)
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この表現は、英文メールでは頻繁に使う「鉄板フレーズ」の一つで文末に添えます。「相手にお願い事をする」ときに使う、とても丁寧な表現です。
「~して頂けると)幸いです」と言いながら、内心は「お願いだから~してください」や、ときには「ほぼ~してもらえるだろう」という気持ちもあります(笑)
〇 It’d be appreciated if you could ~
(~して頂けると嬉しいです。~して頂けると助かります)
〇 It’d be highly appreciated if you could ~
(~して頂けましたら幸いに存じます)highly で「最高の嬉しさ」になります
△ I would appreciate if you could ~ → あまり使わないですね
お見積りを頂けると助かります
当社の製品につき、早めに評価して頂けましたら幸いです
クレーム対応時の英語メールにも効果的

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我々の案について、来週の水曜日までにフィードバックを頂けましたら幸いに存じます
※「来週水曜日」など、こちらから期限を切る場合は “highly” を付けて敬う表現にするといいでしょう。
このクレーム案件につき直ちに取り掛かって頂き、2週間を目途に回答頂けましたら幸いです
※メーカーへのクレーム申請時に使う表現ですが、自社が買い手側であっても、冷静に丁寧なお願いを心掛けたいですね。この文例も “highly” 付きです。
この表現を使うと、何でも回答が得られるというわけではありません。
内容の困難なお願いや、ショートノーティスでの依頼(短期間での回答を要するもの)の場合は、別途、電話をして丁寧にお願いするといいでしょう。
まとめ
“It’d (It would) be appreciated if you could… ” は、英文法としては仮定法となります。ただし、文法を考えるよりも、ビジネスメールの一つの「ひな形」「定型文」として理解した方がいいかもしれません。
メールは相手の顔が見えないので、余計に気配りが必要ですよね。場合によっては、「5年もやり取りしているのに、実際に相手にお会いしたことがない」という海外営業担当者の方も多いのではないでしょうか。
上記の例文を必要に応じて、アレンジしたり、そのままコピペして使ってもらい、スムーズな業務遂行の一助になれば嬉しいです。