英語を学ぶとき、単語の暗記はその第一歩といえます。
しかし、これがつらい。
「なにかいい方法があったら、いいのに…」と思いませんか?
僕が日々の英語音読をするときに、教材として使っている DUO3.0 で、下記のような表現を見つけました。
【迷いがちな表現】
The world is faced with an unprecedented crisis.世界はかつてない危機に直面している
例文134✅precedent 前例
✅predecessor 前任者
✅successor 後任者
✅ancestor 先祖
✅descendant 子孫#英語音読_KJ#98日目#テキストは固ツイ pic.twitter.com/cGXJpbFUU7
— コージ@ビジネス英語つぶやき多め (@Koji_san_JP) August 6, 2021
この unprecedented(前例のない) の意味が分かれば、すぐに理解できる例文ですが、分からなければ推測するしかありませんよね。
そこで、「単語を分解して、推測する」という方法がありますので、ちょっと試してみましょう!

英語のおぼえ方のコツ | “pre” がつくと「前」
例えば precedent(présədnt, 前例)は、「前例のある」「先行事例がある」などの表現で使う単語です。
あたまに “pre” がついていますね。
これは「前に」「以前に」という具合に、時系列的に「前」と覚えておくといいでしょう。
He set the precedent in the history of art.
(彼は芸術史において、前例をつくった)
Is there a precedent for situations such as this?
(このような状況の前例はありますか?)
It is a bad precedent and unworthy for the current era.
(それは悪しき前例であり、現在の時代にマッチしていない)
“pre” のつく単語たち(一例)
- prelude(プレリュード)前奏曲
→ 本編に入る前 - preparation(プレパレーション)準備
→ 本番の前段階 - previous(プリヴィアス)以前の、事前の
例:previous address(前の住所) - prejudice(プリジュディス)偏見
→ 正確に判断する前 - predecessor(プレデセッサー)前任者
- preschool(プリスクール)就学前の
※幼稚園という表現にも使われます) - precautions(プリカーシャス)取扱いに関する事前注意
- preliminary(プリリミナリー)予備の、前座の
英語のおぼえ方のコツ | “un” がついていると否定形
先ほどの単語に unprecedented(ʌnprésədènṭɪd)というように、 “un” をつけると「前例のない、前代未聞の」という意味になります。
The preparations were made on an unprecedented scale.
(史上空前の規模で、準備が進められた)
Under a government which allowed to the people an unprecedented liberty of speech.
(その政府下では、前例のない言論の自由が認められた)
Before the typhoon, there was an unprecedented demand for food supplies that left many stores empty.
(台風の接近により、前例がないほどに食料が求められ、店舗中の棚が空っぽになってしまった)
“un” がつく単語たち(一例)
- unbelievable(アンビリーバブル)信じられない
- unbearable(アンべアラブル)耐えられない
- unable(アネイブル)不可能な
- unsatisfactory(アンサティスファクトリー)満足できない
- uncontrollable(アンコントローラブル)操作不能な
- uncompromising(アンコンプロマイズィング)妥協しない
- undefeated(アンディフィーテッド)無敗の
英語のおぼえ方のコツ | “able” がつくと「〜できる」
分かりやすい見分け方としては、“-able” というのもあります。
これは「〜できる(=can)」「〜するスキルをもっている」という意味になります。
“portable(持ち運べる)” とか “reliable(信頼できる)” という具合です。
A smartphone is a portable tool for communication.
(スマホは持ち運ぶことができるコミュニケーション・ツールだ)
It’s an old car, but it’s very reliable.
(その車は古いが、とても信頼できる車です)
This would be suitable with you?
(これはあなたに合っている(ふさわしい)のでは?)
“-able” がつく単語たち(一例)
- adaptable(アダプタブル)順応可能な、適応性のある
- capable(ケイパブル)能力がある、有能な
- adorable(アドーラブル)かわいらしい、愛らしい
- desirable(ディザイアブル)望ましい
- justifiable(ジャスティファイアブル)正当化できる、筋の通った
- disporsable(ディスポーザブル)使い捨ての
- durable(デュラブル)耐久性のある、丈夫な
- measurable(メジャラブル)測定可能な
単語のおぼえ方のコツ | 単語を分解してみる
いかがでしたか?
意外にも、単語のあたま部分だけでも、ヒントになることが多いんですね。「部分で推測できる」というのは、漢字の部首に似ているかもしれません。
「草かんむり」がついていれば「花」「草」などの植物であったり、「道」「進」「迷」などにある「しんにょう」は、道や歩く事に関する意味を表します。
さらに、compromise(妥協する)という単語を辞書でひくと、com・pro・mise と区切られた表記が見つかります。
これは「分節」と呼ばれます。単語をさらに小さく区切るのです。
この分節には、一つ一つに意味がある場合が多く、単語の意味を理解するのにとても役立ちます。分節やそのバリエーションについては、また別の記事で解説しようと思います。