次回の英語会議で司会をすることになった!
「やばい!英語で発言するだけでも大変なのに、司会なんてできるわけねぇ!」という方もいらっしゃるかもしれません。そのような方々のために「英語の司会フレーズ98選」を紹介します。また、最近急増しているオンライン会議の英語フレーズと、英語会議ならでは言い回しや考え方なども紹介しています。
日本語でもそうであるように、英語の司会フレーズにも「ひな形」が存在します。
3~5名程度の少人数の会議やテレコン(電話会議やオンライン会議)でも、何十人と集まる会議も、基本的にフレーズはほぼ一緒です。事前練習とアンチョコを用意しておけば、大きく失敗することはないでしょう。
司会は会議進行のエンジンにもなり、ブレーキにもなり得ますので、これから紹介するフレーズを練習して会議に臨んでください!
英語会議前のウォームアップ
Photo by HIVAN ARVIZU @soyhivan on Unsplash
会議前の雑談は、ウォーミングアップのためにもとっても大事です!会議メンバーが集まり始めたら率先して挨拶をし、スモールトーク(雑談)で軽い会話を交わしましょう。
アイスブレーキングとも言われますが、「雑談」をしておくことで、なにより自分の緊張がほぐれますし、場の雰囲気を和らげる効果もあります。
また、オンライン会議のときは、スモールトークをしながら、オーディオや画像などの通信機器の状態も確認しておきましょう。
アイスブレーキング (Ice breaking) とは?
チームやグループ内の場を和ませるための、ウォーミング・アップを兼ねた会話や軽いゲームを指します。カチカチの氷(ice) が融けていく (breaking) するように、お互いの緊張をほぐすことを目的としています。
初対面の相手には、お互いを理解し合うため、自分から率先して自己紹介などを行うといいでしょう。
英語であいさつ:同僚や顔見知りの取引先の担当者に対して
(アレックス、ご無沙汰してます。お元気ですか?)
(マックス、おつかれ!調子はどう? )
英語であいさつ:初めて会う方に対して
(ABC社の国際営業部のコージと申します。お会いできて嬉しいです)
(こんにちは。マイクさんですね?ABC社のコージです。あなたのお話しはよく伺っています。やっとお会いできて、光栄です)
スモールトーク (Small Talk) って何?
いわゆる「雑談」や「とりとめのない会話」です。国内・海外に限らずビジネスの場でも、お会いしたときや挨拶のときにする雑談の類ですね。話題は特に決まっておらず「天気」「時事情勢」「スポーツ」などでしょうか。
特に初対面の方や会合では、挨拶と一緒に少しスモールトークをすることで、お互いを理解し合ったり、近況報告などを話したりします。雰囲気づくりに必要なスキルですね。
ちなみに、アメリカ留学時には、スーパーのレジで、ドーナツ屋で、バス停で、まったくの他人から、いきなり話しかけられたりしたものです。
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スモールトークに最適!ネイティブと日本人の共著のため表現が豊富です。
スモールトーク例(日本に滞在されている外国人の方向け)
日本に滞在する外国人の方へのスモールトーク(雑談)のネタとしては、日本には慣れたか、どのような印象かという当たり障りのない質問がいいかもしれません。
(日本にはどれくらい滞在されていますか?)
(日本はいかがですか?慣れましたか? )
(日本はいかがですか?快適に過ごされていますか?)
(日本人は親切な人が多いでしょう?(少し冗談っぽく))
スモールトーク例(週末の話題)
(週末はいかがでしたか?)
(今日は金曜日ですね。週末はどのように過ごされますか?)
スモールトーク例(オンライン会議の場合)
Photo by Christina @ wocintechchat.com on Unsplash
(ミュンヘンの天気はどうですか?)
(そちらは、この時期、過ごしやすい気候でしょうね)
(そちらピッツバーグは、いま何時ですか?)
オンライン開催の場合、オーディオチェックも忘れずに!
(私達の声は聞こえていますか?)
(画面共有の資料は見えていますか?)
(ウェベックス(ズーム、スカイプ等)は、そちら側では問題なく作動していますか?)
(よく聞こえません)
(あなたの声が途切れて、聞きづらいです)
(あまり接続が良くないようです)
英語会議の開始にあたり
Photo by Campaign Creators on Unsplash
参加者が席についたら、最初に “Hello, everyone!” と呼びかけ、参加頂いた感謝を述べます。会議を始める前に、下記3点の確認が必要ですね。
- 参加者と欠席者の確認
- 司会者の自己紹介(時間の都合もあるので、簡潔に)
- 議事録係を指名(事前に指名しておくとよい)
会議に参加を頂いた感謝を述べる
下記のセリフ例を2つ程度を組合わせて、挨拶をしましょう。
(ようこそ、お越し頂きました)
(今日はお越し頂き、ありがとうございます)
参加者の確認(オンラインも同様に)
(こちらからは、鈴木さん、豊田さん、本田さん、そして私の4名が参加しております。そちら(相手方)からは3名のご参加と伺っておりますが、いかがですか?)
(皆さん、お揃いのようですね)
欠席者がある場合
(あいにく、川崎さんが急用で欠席となりました。代わりに、上司である(同僚である)松田さんに参加頂きます。
司会者の自己紹介
(会議を始める前に、自己紹介いたします。本日の司会を務めますABC社のアキコです。よろしくお願いします)
(まだお会いしたことのない方、はじめまして。ABC社のコージと申します)
『司会者』って何て呼ぶの?
- Chair
“I serve as a chair today.” 本日の司会を務めさせて頂きます - Master of the meeting (ceremony)
“I am the master of the meeting.” 司会を担当します
議事録係の指名
(会議の議事録は、当社の佐藤さんにお願いしております)
(会議のあとに、議事録をメールにて送付いたします)
https://mokulea-jp.com/english_conversation_self_introduction_/
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英語会議の開始
Photo by You X Ventures on Unsplash
では、いよいよ会議を始めましょう!
(皆さんお揃いなので、会議を始めます)
(では始めましょうか)
(では、会議を始めます)
アジェンダの説明
(皆さん、本日のアジェンダはお持ちでしょうか?)
(本日の会議の目的は「来期のマーケティング予算」に関する議論です)
(本日のミーティングのアウトプットは「新製品のコンセプトに関する両社間合意」です)
(議事録にある通り、本日は3つの議題について話し合います)
(まず、プロジェクト全体について話し合い、その後、収益情報に関して議論します。最後にスケジュールとマイルストーンについて検討したいと思います)
オンライン会議でのアジェンダ確認
(本日のアジェンダは、先週メール致しました。皆さん、お手元にお持ちですか?)
英語会議の進行
Photo by Claire Nakkachi on Unsplash
(それでは、最初の議題に参ります)
(初めの議題について、私から説明いたします)
(それでは、次の議題にうつりましょう)
(次のトピックは、顧客先の開発イベントの予定です。)
部下や同僚に議題の説明を託すとき
(2つ目の議題に関しては、トシから説明してもらいます)
(アンジェラ、3つ目の議題である予算についてプレゼンをお願いします)
(この議題以降は、カンナから説明します)
資料を案内するとき
(詳細については、配布した別紙をご参照ください)
(資料の4ページをご覧ください)
タイムキーパー用語
“We are proceeding in a timely manner.”
時間通りに進行しています。
“We are behind the schedule.”
時間が押しています(計画より進行が遅れています)。
“We have 15 minutes to go.”
残り15分です。
“We should wrap up by now.”
そろそろ、まとめを行いましょう。
提案や意見を求める
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議題に関する背景や数値情報などの説明がされたのち、議論に入ります。
(さて、議論にうつります。皆さんの率直な意見をお聞かせください)
提案や意見を求める
(どなたかこの点に関して、何か提案はありませんか?)
(どなたかこの手法に関して、意見はありませんか?)
各担当者や部署目線での意見を求める
~の観点からの言い方
“the sales point of view” 営業の立場から見て
“the research & development point of view” 開発の立場から見て
“the after-sales point of view” アフターの立場から見て
“the distribution control point of view” 商流管理の立場から見て
“the financial point of view” 財務的な観点から見て
“the inventory control point of view” 在庫管理の立場から見て など
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もっと詳しい説明を求めるとき
(どういう意味ですか?)※失礼にならない口調で聞きましょうね
(その点について、もう少し詳しく話してもらえますか?)
発言者へのお礼とさらなる議論を促す
(貴重な意見をありがとうございます。皆さん、賛成ですか?)
(その提案について、詳細を聞かせてもらえますか?)
自分の意見を伝える
Photo by Felicia Buitenwerf on Unsplash
自分の意見を伝えるときは、下記の順番で話すとより聞いてもらいやすくなります。
- まず始めに、結論を伝える
- 建設的に(ロジカルに)説明する。過去の事実や数値があると効果的!
- 結論を、もう一度伝える
(私は当社として…をするべきだと思います。なぜならば…)
(直近の市場調査によると…となっています。そのため、私は…をする必要性が高いと考えています)
(提案や意見に)賛成の場合
(あなたに賛成です)
(賛成です。特に…という観点でのあなたの指摘について、私も同意見です)
(あなたは正しいと思います)
(提案や意見に)反対の場合
(あなたの意見には反対です)
(私はそうは思いません)
(あなたの全ての意見に賛成というわけではありません)
(あなたの意見は理解できますが、価格戦略に関しては同意できません)
人の示した意見や提案に反対する場合は、その理由と代案 (counter-proposal)を提示する必要があります。ただ「反対」するだけでは議論とは言えません。
欧米の会議は “debate” とも呼ばれ、感情ではなく、異なる意見のぶつかり合いを通して、協業しながら最高の結論を導き出すことが目的(成果)とされているためです。
日本の会議にありがちな(?)「なんとなく気に入らないから」という反対意見は、残念ながら全く受け入れられません。
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失礼にならない意見の伝え方が載ってます。ネイティブと日本人の共著で表現が豊富。
Q&Aセッション(質疑応答)
Photo by Wonderlane on Unsplash
議題に関する質問を促し、各担当者に回答をお願いします。たまに、議題と違った質問がでたり、その場ですぐに答えられない質問が出たときには、臨機応変に対応しましょう。
(司会として)質問を促す
(本日の議題は全て議論したかと思います。なにか質問がある方は挙手をお願いします)
(なにか質問はございますか?)
(どなたか質問がある方はいらっしゃいますか?)
質問への対応
(質問をありがとうございます。(担当者の)佐々木さん、今の質問にお答え頂けますか?)
(質問をありがとうございます。この質問は(担当者の)中村さんに答えて頂きましょう。よろしいでしょうか)
質問が聞き取れなかったとき
(すみません。もう一度、お願いできますか?)
1人の方が複数の質問をするとき、2つ目、3つ目の質問を聞き逃しがち
(すみません。2つ目の質問をもう一度伺ってもいいですか?)
ゆっくり話して欲しいとき
(もう少しゆっくり話してもらえますか?)
おお!そうきたかと思ったとき
(それは良い(難しい)質問ですね~)
(その点に触れて頂き、ありがとうございます)
議題から逸れている質問を受けたとき
(恐れ入りますが、その質問は今の議題と関連がないようです。それについては、別途話し合いの時間を取りましょう)
(すみません。ちょっと話が議題から逸脱しているようです。議題2の議論に戻りましょう)
すぐ答えられない質問への対応
(今、この場でお答えすることは難しいです)
(申し訳ありません。今、その質問にお答えするだけの情報を、持ち合わせておりません)
(その質問に関しては、別途、お答えします)
(追って、メールにて回答いたします)
英語会議の終了
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すべての議題が終わったら、結論のまとめを行いましょう。会議終了の手順は下記の通りです。
- 要点の振り返り
- 議事録配布の連絡
- 次回のミーティング設定(必要あれば)
- 閉会宣言
要点の振り返り
(本日の内容の総括を行います)
(では、ここで本日の結論を振り返ります)
議事録配布の連絡
(議事録は、後ほど皆さんにメールにてお送りします)
(サトウさん、議事録を皆さんに展開して頂けますか?)
次回のミーティング設定(必要あれば)
(次回のミーティングの日時を決めてもいいですか?)
(来週の打合せの時間を決めましょう)
(次回の打合せの日時と場所は、来週の月曜日までに連絡いたします)
閉会宣言
(本日はここまでにしたいと思います)
(全ての議題について、議論できたかと思います)
(アジェンダの全ての議題について話合うことができました。これで終わりにしたいと思います)
(他に追加事項等がなければ、これで終わりたいと思います)
(時間が過ぎていますので、これで終わりにしたいと思います)
(予定より早く終わることができました。皆さまのご協力に感謝します)
(今日はお越しいただきありがとうございました)
会議で使う「お役立ち表現」
- covered everything on the agenda
(アジェンダの全ての議題について議論した) - wrap up
(終わりにする、切り上げる)※That’s wrap!(今日はここまで!) - run out of time
(時間が過ぎてしまう、予定時間をオーバーする) - ahead of schedule
(予定より早く進んでいる) - sum up, summarize
(要約する、総括する、まとめる) - circulate the minutes
(議事録を回覧(展開)する)
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ネイティブと日本人の共著でバランスよく、表現が豊富です。本当にお薦め!
まとめ
Photo by Dane Deaner on Unsplash
いざ、英語会議で司会をすることになった場合の英語フレーズを、進行内容や状況別に紹介しました。
進行内容は日本語の会議と同じですし、英語であっても司会フレーズには「ひな形」があることを理解頂いたと思います。
海外の関連会社や取引先などに電話するときの「あの緊張感が再び!」と萎縮することなかれ。基本的なフレーズと(十分な)事前練習をして臨めば、きっといい会議になるはずです!不安であればアンチョコも用意しておきましょう。
皆さんのビジネス英語のスキルがさらに上がり、海外ビジネスに対して自信がつくことを、私は心の底から願っています。お役に立てると嬉しいです。